多くの高校生が大学に進学する中、より就職を見据えて短大や専門的な仕事を目指すために
専門学校を進路に考える人も少なくありません。
大学、短大、専門学校の中でも短大に進学するのは中途半場、という意見を見たり聞いたことはありませんか?
- 短大に行く意味ってあるの?
- 短大を選ぶ理由は?
- そもそも短大って何ができるの?
今回は短大がどんなところか、何ができるのか、短大が進学先としておすすめな理由をご紹介します。
結論からお話しすると、短大は、「大学と専門学校の良いとこどりをした大学」
になっていますので進学先を考える時の参考にしてみてくださいね!
目次
そもそも短大=短期大学の定義とは?
文部科学省による概要をまとめると、
「短期大学は短期間で教養・専門教育を提供する地域に身近な学校」
「生活に必要かつ専門的な職業人材の育成機関」
と説明されています。
2年間で社会で活躍できるようになるための教養、専門分野で活躍できる専門知識など、
教養と学問を幅広く勉強をする大学と実践的かつ専門的な勉強をする専門学校の中間に位置する学校が短大=短期大学になります。
もっと簡単にまとめると、
「学問としての勉強ができるだけでなく、実生活に役立つ知識を学べる場所」
それが短大になります。
大学と専門学校との違い
短大と大学の違い
カリキュラムの違い
大学は授業で取り扱う一般教養の幅が広く、専門分野について学問的な勉強をすることができます。
勉強できる領域が広く、専門分野を深堀して知識として学ぶ授業が受けられます。
そのため、研究職を目指すのであれば大学進学がおすすめです。
短大は一般教養と就職後に活用できる実践的、実用的な専門分野を学ぶことができます。
学問として追及するというよりも、実践的な授業や実習を通して就職後にすぐに活躍できるようになるための授業が多いです。
大学は短大に比べて就職後に役立つ実践的、実用的な授業が少ないため、就職後にイチから仕事のための知識をつけますが、
短大は就職後に仕事にすぐ役立つ、活用できる知識やスキルを学ぶので、明確に就職を目指すのであれば短大に強みがあります。
期間・学費の違い
大学は4年間通うため受ける授業数も多く、学費も4年間必要になります。
一方で短大は2年間と大学の半分の期間で卒業でき、学費も大学の約半分の金額だけで済みます。
4年間じっくり学問にのめりこみたいということであれば大学、
だらだらと4年間過ごすのがイヤだ、濃密な2年間で集中的に学び、早くお金を稼げるようになりたいという方は短大がおすすめです。
学校生活の違い
大学は勉強以外のキャンパスライフを4年間ゆっくり過ごすことができる、学問の勉強のための施設が充実しているといった特徴があります。
また時間があることから学外活動に取り組むこともできます。
一方で短大はキャンパスライフは2年間ですが、教職員によるサポートが手厚く相談できる環境がありますので短い期間で充実したキャンパスライフを過ごすことができます。
自分で決めて自分で動けるという方であれば大学、
何かあれば相談できる、サポートしてもらえる環境がほしいのであれば短大がおすすめです。
進路の違い
大学と短大の就職活動で目指す企業は全然違うということはなく、比較的近いものがあります。
しかし企業によっては大卒枠と、短大卒枠で採用区分を分けていたり、
初任給が違う、出世コースが違う場合があります。
最終的には給料や出世は本人の活躍次第になりますが、
就職時のスタートラインが少し違うことを覚えておきましょう。
短大と専門学校の違い
カリキュラムの違い
短大は大学なので自分で受ける授業を決めて自分で時間割を考えますが、専門学校は資格習得を目的としていることが多いので、
資格習得のために必要な授業を逆算して設定し、時間割もすべて学校が決められた内容に沿って授業を受けます。
また、専門学校は教養科目には触れず、特定の専門領域のみに特化しているので勉強しているうちにやりたいことが変わっても進路変更ができません。変更する場合は別の専門学校に入学し直す必要があります。
一方で短大は授業を自分で決められることから入学後に目指す進路が変わっても柔軟に変更ができます。
ただし、美容師など専門学校に通わないと資格の取得ができない専門職もあるので、目指す専門職が明確なら専門学校、在学中に卒業後の進路を考えたいということであれば短大がおすすめです。
期間・学費の違い
短大も専門学校も多くの場合は2年間で卒業となりますが、学校によって3年制など在学期間が違うこともあります。
在学期間や選考する専門分野によって学費は変わりますが、同じ2年間でも短大のほうが学費が安いことが多いです。
※学校や実習の有無などによって金額は変わります。
学校生活の違い
短大はキャンパスを持っていることや、クラブ・サークル活動も大学ほどではないですが盛んに行われているのでキャンパスライフを楽しむことができます。
一方で専門学校はキャンパスというよりはビルの場合が多く、資格習得を目指して決まったカリキュラムに沿って学生生活をすごすので短大よりも余裕がありません。
クラブやサークル活動が行われている場合もありますが、専門学校の最優先事項は資格取得のためあるようでないようなものです。
専門職という夢に向かって一直線ということであれば専門学校、勉強以外も楽しみたい、様々な経験をしたいということであれば短大がおすすめです。
進路の違い
短大は専門職に加えて一般事務職なども視野に入りますが、専門学校は入学した専門コース以外の就職をすることはありません。
美容師の専門学校であれば美容師に、看護師の専門学校であれば看護師と、勉強と就職がリンクしています。
そのため、専門学校に通った結果他の道に進みたいと思っても、軌道修正が効きにくく、専門学校で目指していた進路をあきらめる改めて学校に入りなおす人も少なくありません。
そのため、就職の選択肢を広げたいのであれば専門学校よりも短大がおすすめです。
短大に進学するメリットとは
短期間で学び早く働き始めることができる
短大に進学する最大のメリットは2年間で卒業できて働き始めてすぐに活躍ができるようになることです。
在籍期間が短いことで学費が抑えれるのも特徴です。
大学は4年間在籍した後に就職してから研修などを経て仕事で活躍できるようになりますが、短大は就職後を見越した授業をするので就職後の研修内容を授業ですでに終えている場合が多く、就職に活躍できるスピードが大学卒よりも早いです。
同じ年齢でも大学卒から新卒で就職した場合、短大卒で同じ会社に就職した人はすでに2年間先に仕事をしていて3年目、同じ年齢でも職歴は上になります。
専門学校は資格の取り方は教えてくれますが取った資格でどう仕事するかまでは教えてくれません。
短大では同じ専門資格を取っても取った後の働き方、活用方法まで授業で取り扱いますので、短大卒のほうが社会人としての評価は上になるでしょう。
そのため、同じ年齢でも短大を出た人は社会人としてのスタートラインが大学卒や専門学校卒に比べて1歩以上抜き出ることができます。
留学や編入など進路変更ができる
短大を卒業した後は多くの学生が就職を選びますが、より学問的に勉強したい学生は4年制大学への編入や海外の大学へ留学をすることができます。
一方で大学も他の学校へ編入、留学をする生徒もいますが、
編入学の違い
多くの大学では3年生からの編入学が多く、高校卒業時の進路に短大を選んだ場合も2年間通って卒業した後に大学3年生からの編入学をします。
大学も短大も2年間在籍してから編入学をしますが、大学と短大の違いは短大は卒業している点にあります。
短大→大学 | 大学→大学 | |
学歴 | 短大卒 | 高卒 |
学位 | 短期大学士 | なし |
就職時 | 短大卒として 就職可 |
大卒として 就職不可 |
短大へ進学してから編入学している場合、一度短大を卒業しているので最終学歴は短大卒、短期大学士という学位を持っています。、また編入学を選ばないで短大卒として就職する方法を選ぶこともできます。
大学2年生から編入学をする場合、編入学後に2年間通って卒業してからでないと大卒にはならず、また2年生で辞めた場合は中退となるため就職することも難しいです。
短大からの編入学は短大卒業後の進学、大学からの編入学は別の大学への再入学とイメージするとわかりやすいかもしれません。
留学の違い
短大は多くの場合2年間と短い期間で卒業することから、留学も2年間の中ですることになります。
なので留学中に授業を受けない分は留学前後で単位を取得し、2年間の中で留学と単位の取得をすべて行うので、最短で卒業して就職をすることができます。
一方で大学の場合は、大学を休学して留学に行くことが多いので、同年代よりも卒業が遅くなってしまいます。
お金に余裕がある、すぐに就職しなくても生活できるということであれば大学に進学して留学してもいいですが、短大を進学先として考える場合はお金に余裕がない、早く働いて稼げるようになりたい、という理由があると思います。
しかし留学もあきらめたくない場合は、短大に進学して留学するのがおすすめです。
就職に強い=就職サポートの手厚さ
短大は大学に比べて学生数が少ないため、学校からのサポートを手厚く受けることができます。
例えば大学だと就職課は予約制で相談したいときに相談ができないという面がありますが、
短大は大学よりも学生数が少ないのでいつ就職課に行っても相談できますし、応募書類の添削や面接練習も頻繁にしてもらえます。
大学の就職活動はすべて自分で行う必要がありますが、短大では就職に関するサポートが手厚く、内定まで様々なサポートをしてもらえます。
自分だけで就職活動をする自身がない・・・ということであれば短大を選ぶのがおすすめです。
また、短大は特に地元就職に強く、
- 就職課と地元企業のつながりがある、
- 市役所など公務員への校内推薦枠がある
- 毎年就職する学生がいて企業側も採用意欲が高い
といった特徴があり、就職課のサポートの強さが短大の就職の強さに繋がっています。
メリットだけでなくデメリットもある
短大に進学することには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
自由な時間が少ない
大学の4年間に比べ、多くの短大は2年間で卒業することになります。
大学は4年間で行うことを2年間で行うため、自由な時間は少なめです。
ただ、大学に2年長く在籍しても有意義に時間を使えるとは限りません。
短大であれば2年間で無駄なく時間を有意義に使えて、就職につなげることができるので、
自由な時間が少ない分濃密な時間を過ごすことができます。
学べる科目が限られる
短大は大学よりもやや専門学校に近い性質を持っているため、
就職に直結する科目に特化したカリキュラムが多くなっています。
大学のほうが幅広い教養や専門科目を学ぶことができるため、
学問的に勉強をしたいのであれば大学がおすすめです。
しかし、就職を見据えた実践的な授業を受けたいのであれば、
学べる科目が少なくても短大を選ぶのがおすすめです。
短大に行くべき人はどんな人?
アットホームで落ち着いたスクールライフを送りたい
大学は学生数が多くて埋もれてしまう、専門学校は駅前のビルだったりで慌ただしい・・・
日々を慌ただしく過ごすよりは落ち着いたキャンパスライフを送りたい・・・
という方は短大がおすすめです。
短大は4大よりも学生数が少なく、短大にもよりますが都心部や駅から離れた場所にキャンパスを持っていることも多いので、広いキャンパスでも少ない人数で学生生活を送ることができます。
大人数に埋もれたくない/何事にも挑戦したい
少ない学生数のなかで一人一人が主役となれるのが短大の強みです。
学生数が少ない=学校も一人一人に目が届くので、何かに挑戦するときも学校がサポートしてくれますし、学校が主催するイベントに参加する場合も大学だと抽選になるような場合でも短大であれば全員参加も可能ですので様々なことに挑戦ができます。
地元から出て環境を変えたい
学校からのサポートが手厚いことから、地元を出て別の環境に身を置きたい、
という高校生が他の都道府県の短大を選ぶ場合も多いです。
- 地元にも短大や専門学校はあるのに、なぜあえて別の都道府県の短大を選ぶのか?
という疑問を持った方もいると思いますが、実際地方の高校生の話を聞くと少なくない人数が他の都道府県で進学したいという気持ちを持っています。
SAIJOは埼玉にキャンパスがありますが、
埼玉に限らず北は秋田から南は沖縄まで、多くの地方学生が入学しています。
その中の志望理由としては、
- 地元から離れたかった
- でも東京はハードルが高い
- 東京に出やすいし関東圏の埼玉がちょうどよさそう
という声が結構ありました。
何をするにも手厚いサポートを受けたい
大学に入学すると学生生活から就職活動まですべてのことを自分で調べて自分動く必要があります。
学生数も多く大学側もすべての学生のサポートを網羅できるわけではないので、
最短で確実に就職がしたい
短大を希望する理由の多くは「就職」を理由にしている場合も多いです。
- 学費を抑えて早く就職したい
- 地元での就職をしたい
- 就職後すぐに役立つスキルを身に着けたい
などなど、就職したい理由は様々ですが、
短大は学費を抑えられる、就職に強いというイメージがある人が多いです。
短大は就職のためのカリキュラムを多数そろえており、
最低限の学費で最短で就職を確実にしたいのであれば短大は良い選択になることでしょう。
SAIJOは「企業に近いキャリア短大」として、
- キャリアサポートの強さ
- 社会人になる前にビジネスマナーが身につく「マナホス」
- 専門学校と同じ資格が取れる「専門力」
など、就職に強い短大となっています。
詳しくはコチラ:SAIJOのキャリア教育について
まとめ:短大進学は自分の可能性が広がる進学先!
ここまでの内容をまとめると、
短大は
- 一人一人が主役になれる
- 社会に出るまでに様々な経験ができる
- 就職に強い理由がある
そんな進学先になっています。
大学と同じく教養科目が学べる、専門学校にも引けを取らない専門性の高い授業、また同じ資格も取れるというように、大学と専門学校のおいしいとこどりをしているのが「短大」という進路になります。
大学と専門学校に進学したときに選べる選択肢に加え、大学、専門学校では選べない選択肢も選ぶことができる、そんな短大に進学して自分の可能性を広げてみませんか?
いきなり進路として選ばなくてももちろん大丈夫。
まずはオープンキャンパスに参加して短大のリアルを感じてみませんか?
SAIJOは春と秋、半期ごとのセメスター制のため、2年間で4回留学するチャンスがあります。
春学期で単位を多く取得して秋に留学する、ということもできるので、
2年間で留学を経験した上で卒業することができます。
詳しくはこちら:SAIJOの海外留学制度について